え?

何?




そう思うのと同時に、声が聞こえてきた。



「蓮っ!てめぇ何やってんだ!俺に変われ!」

「蓮く〜ん?何やってんだぁ〜?」

「蓮、何してるのかな?早く下ろせよ。」




順に、楓、李玖、嘉だ。


どうやら、蓮士が私を抱き上げたらしい。





………って!



「おっ、下ろして!」




恥ずかしい!

抱き上げられたことですら恥ずかしいのに、あろうことか蓮何は私を“お姫様抱っこ”で抱き上げたのだ!





「暴れんなよ?」


蓮士は私に向かって言う。



「俺は先に城に行く。

4人でやって来てくれ。」



これは、嘉に向かって。



何をやるっていうんだろう?





蓮士は、3人の文句を聞き流しながら、私を抱えたまま屋上を出た。