華〜ハナ〜Ⅰ【完結】





そのあとは、少しだけ嘉と話をした。

だけど嘉にメールが来て、顔を青くした彼は「またね。」と言って部屋を出て行った。



嘉と一緒にいると……少しだけだけれど、笑うことができた。


まさか、マスター以外の人間に笑いかけることができるなんて。



きっと私自身が一番驚いている。







キーンコーンカーンコーン

学校のチャイムがなる。


それは今日の授業が終わったことを告げるものだった。




こんなに長くこの部屋にいたのか…

もう帰ろう。



私はそう思い、保健室を出た。