李玖の様子がおかしいと思っているのは私だけみたいだった。 みんな、こうなることは分かっていたとでもいう様な表情。 きっと李玖には何か過去にあったんだろう。 だから、あんなに辛そうで 怯えた様な表情をしていたんだろう。 何分たっただろうか。 嘉が口を開いた。 「気にしなくていいよ、侑希ちゃん。 李玖にも…いろいろあるんだ。」 そうね………。 今は気にしないことにする。 もしも、李玖が自分から話そうとしたときには…… 聞いてあげよう。 そう思った。