バサッ…


と大きな音がしたかと思うと、


天使が大きく白い羽を広げた。


そして…


空からたくさんの羽が降ってきた。






視界は羽で覆われて、


カイトと天使は見えなくなってしまう。


「カイト…?」


降ってきていた、たくさんの白い羽は…


次第に、雪へと姿を変えた。






見上げた夜空には…


もう何も残っていなくて


ただ…


冷たい雪が、次から次へと


私の身体を通り抜けていくだけだった。