「キスなんてな…要は、中身だろ?」


「…中身?」


「そう。心のこもらないキスは、キスじゃねーの。さっき気持ち悪かったろ?」


カイトは、転がってる金髪男を指差し私を見る。


「うん…」


「好きな男とした場合を、本当のキスだとオレが認める!」


カイトは自信満々にそう言って、ニンマリと笑った。


「認めるって…」


「ちゃんとな?天使に頼んどいてやるよ。

目覚めたとき、美衣が今日の出来事を全て忘れていますように、ってな」


天使……?


カイトはそう言うと、私の手をとって


天上へと飛び立った。