「カイト……最後って、何?生きるんでしょ?」


私がそう言うと、カイトはニッと笑みを作った。


「そーだった。けどさ、もしも……ってコトもあるからな?」


「『もしも』なんて言わないでよ。だったらこの5時間は何のため?」


ジーッとカイトを見上げると、少しあきらめたような表情で、カイトは私の目線まで腰をかがめた。


顔が近くなって、また


ドキドキが始まってしまう。


「この5時間は、オレにとっても美衣にとっても貴重な時間だから。

もし、美衣も気にかかることがあるなら……この間にすませとけよ」


気にかかること?