最後の恋ψ天使の魔法はクリスマスに降る雪と共に

す……すり抜けてる。


オジサンは、カイトの背中の部分をすり抜け、また、そのまま何もなかったように歩いて行った。


違う……。


すり抜けたのは、カイトの方だ。


私たち……本当に、実体が、ないんだ。


瞬間身体から力が抜けそうになった私を、カイトは強い力で抱きとめてくれた。


「カイト……私、また元に戻れるのかな。ずっと、このままってこと、ないよね?」


さっきはカイトにしがみついてることが恥ずかしかったけど、なんだか離れるのが怖かった。


……怖いよ。けど、カイトの腕の中は安心できる。


このまま、この大きくて包容力のある腕に抱かれていたいとさえ、思ってしまう。