溺愛キング

「それだけは許さないぞ」


黙っていたお父さんが急に口を開いた。


「八重。いつも言ってるだろ?出掛ける時は女だけはだめだと。だから家の中で飲むなら許す」


お父さん、なんか正しいこと言ってる気がするけど、それ意味ないし。

女三人水入らずで話そうとしてるのに、家だったら意味ないじゃん!

お父さん、いつまでお母さんに対して過保護でいる気なんだろう。

多分、一生だろうね。


「けど、大学の近くにできたカフェ、すっごく美味しいって評判なんですよ!!」


絢那ちゃんがお母さんをホローするかの様に答えた。

お母さんも負けじと


「ほらっ絢那ちゃんも言ってるんだから別にいいでしょ?」


恒例の上目遣いでお父さんを見つめる。

一瞬困った顔をしたけど


「そんなことしても無理なものは無理なんだよ」


今日ばかりは許してくれそうにない。