溺愛キング

「ねぇ藍さぁ、ワザとでしょ?」

『?』


いきなり何だ?


「あれだけ言ってたくせに、自分はいいんだ」

『??』


もっとよく分からない。


矢耶は俺の前で膝をつき、肩に手を置いてきた。


何だ?

何で向き合ってんだ?

今から起きることに少し期待してる自分がいる。

確信してるわけじゃなくて、ただの願望。


「藍のばかぁ、矢耶だってテスト嫌いっ!」

『あぁ、そうだろうな』

「もうっ、違うよ!藍と一緒!」

『?』


まったく何のことか分からない俺に矢耶は呆れてる。


「藍がそうやって頭撫でるから、矢耶も藍に触れたくなるの!」

『――っ』

「テスト終わるまでは煽るな、とか言うくせにさぁ」


みるみる矢耶の顔が赤くなる。