溺愛キング

「矢耶」


藍は矢耶を見下ろしてた。


「何か言われたか?もしかして何かされたか?俺が居ない間に」

『違う』


藍を見上げても、目に溜まった涙は引っ込んでくれそうにない。


「俺、矢耶が思ってる以上に矢耶を想ってるつもりだ」

『?』

「どうせ、煩い女共に何か言われたんだろ?想像はつく」

『っ!』

「安心しろ。俺には矢耶だけだろ?今までずっと一緒に居たのに分かんねぇのか?」

『…………』

「他の女なんか見たことないだろう?ずっと矢耶のそばに居て、矢耶だけを見てきた」


藍は矢耶の目から落ちる涙を拭ってくれた。


「矢耶は俺の世界なんだよ。矢耶が居て、俺は成り立ってる。矢耶もそうだろ?」

『う……ん、』

「不安になる必要ねぇ、って言っても無理だろ?それでも信じろ」

『!』

「わけわかんねぇ奴の言葉より、俺の方が百倍は説得力があるだろ?」


微笑んでくれる藍は、さっきの険しい顔とは正反対。

藍の服をぎゅっと掴んだ。


「頼むから、俺が居ないとこで泣くな。目の届くとこにいつも居ろ。簡単だろ?」

『あ、お…』