溺愛キング

助けて。


ピリリリ―――…


携帯が鳴った。

相手も見ずに出た。


「矢耶?今どこにいるの?!」

『海亜ぁ』

「えっ?矢耶?どうしたの?何かあった?今どこ?」

『うぅっ、海、亜ぁ!』

「泣かないで!矢耶!お願いだから、今どこに居るの?」

『二階のトイレ…』

「分かった!すぐに行くから動いちゃダメだよ!」


ピッと切れた。


すると、


バンッ!!



「矢耶っ!」


海亜が息をきらして入ってきた。

来るの早い。


『みあぁー』


泣きながら海亜に抱きついた。


「矢耶〜心配したんだから!どうしたの?何かあった?誰かにされた?」


首を振るので精一杯。

泣いているから返事すら出来なかった。


「てか、藍飛はどうしたのよ。一緒じゃないの?」

『ううん、サボるって…』

「あぁ、だから朝から女どもが騒いでたのね」



やっぱり…

また涙が溢れてきた。