溺愛キング

唇を噛み締めて涙を耐えた。

海亜達にバレたくない。

教室に着くまでには涙を止めないと…

途中でトイレに寄った。

鏡に映る自分は泣いていた。


『馬鹿だよ。こんなことになるなら言わなきゃ良かった』


後悔しても仕方ない。

とりあえず、頑張ろ!

うん、まずは、海亜達に心配かけないことだよね?

すると―――……

女の子が三人入ってきた。

とっさに隠れてしまった。


『……………』


どうしよう。

出て行くタイミングを失った。


「ねぇ、藍飛さん、今日サボるって言ってたよね?」

「あー、うん。てか、一緒に居なかったしね〜」


あ、矢耶のことだ。

化粧をバリバリしてるから何年生か分からない。


「じゃぁ、空き部屋か保健室?あたし、行こうかなぁ〜」

「はぁ?相手にされないって」

「あたし、あるから」




えっ



「ちょっと、それどーゆうこと?」

「だからー、あたし、藍飛さんに相手してもらったことあるの!」

「はぁ?!マジで言ってんの?」

「マジマジ!」

「あんたがぁ?じゃぁ、うちらでもいけんじゃん!」

「三人で行っちゃう?」

「いいね!行っちゃうか!」


三人は笑いながら出て行った。