溺愛キング

「うん、帰る。ごめんなさい。迷惑かけて、心配かけて、ごめんなさい」


いきなり矢耶の態度が変わった。


「類さん達、ごめんなさい。それとありがとう。藍飛に会わせてくれてありがとうっ!」


けど、それもつかの間、矢耶の言葉に何かがはじけた。

いや、今までのことがどうでもよくなった。


『矢耶っ』


俺は矢耶を抱き上げた。


「きゃっ、あ、あお!」

『帰ろう、な?帰ろう』

「う、ん、、、?」

『やっぱり早く帰って、矢耶を休ませます』


そう言うなり、矢耶を抱えたまま部屋を出た。


「藍飛!気を付けろ!」


部屋から聞こえてきた類さんの言葉。


『車で来てるんで、大丈夫です』


振り返ると、優乃さんの腕を掴んだまま部屋から類さんは出てきた。

玄関まで送ってもらった。


「さっきのはいろんな意味を込めて言った言葉だからな!」


さっきから類さんの言葉が引っ掛かる…

けど、今は矢耶≧類さん、だからあえて流した。


この後、俺は後悔する。この時の俺の判断に…