溺愛キング

「そうだ!藍飛!お前は察しがいい!」


類さんは、優乃さんの口を押さえながら言う。


「類〜なにするのよ!私はね!」

「分かったよ、分かったから、静かにしよう、な?」


多分、優乃さんは矢耶と一緒に抗議しようとしてた。

そんなことが起きたら終わりだ。

周りから固めて、最終的には男達を排除するに違いない。

優乃さんの行動力は計り知れない。

矢耶に変な知恵を吹き込まれたくない。

ここは大人しく引き下がるのが身のためだ。


排除された男達はなすすべもなく白旗を挙げるしかない。

その状況が今にも思い浮かぶ。


「矢耶ちゃん!」


優乃さんが類さんから逃げ出して矢耶の腕を掴んだ。


しまったっっ!!

そう、思った時はすでに遅し…


「日頃の男共の行動に制裁を与えなきゃっ!海亜ちゃんにも協力してー…きゃっ!」


類さんに捕まえられたが、矢耶は聞いてしまっただろう。


「優乃さん…」


矢耶は捕まった優乃さんをジッと見つめた。

この時、二人の気持ちは確かに同じだった。

目が合った二人は何かを感じたのか、お互い頷いた。


たった今、戦争が始まった…