溺愛キング

けど、、、

掴めなかった――――……

掴み損ねた手は虚しくだらん、とおりた。


「ま、さ、し〜!!」


機嫌がいいのかスキップしながら矢耶は雅司に飛び付いた。


「うわっ………
矢耶ちゃん…………危ないよ。」

勢いよく飛び付いた矢耶を雅司はしっかりキャッチして支えた。


「えへへ。
雅司来るの久しぶりじゃない?」

「そぉだね。最近忙しくてたまり場はご無沙汰かな。」

「またダーツ教えて〜」

「いいよ。
…………………けど
藍飛に了解もらってからじゃないとね………」

「なんでー?
藍は別にいーよ!今やってるバイクのやつ終わったらしよーよ!ねっ雅司!!」

「矢耶ちゃん…………」

「ねぇ、雅司〜」

「……………………。」



雅司は現在高三。

面倒見がよくみんなの兄的な存在で昔から矢耶を可愛がってる中の一人だった。

そこそこな腕前なのだが幹部には入らず現場で指揮を取る役目に回った。

そんな雅司に藍飛も昔はお世話になった。



『矢耶、雅司。』



黙ってたが我慢できなくなった。


『いつまで引っ付いてんだよ。さっさと離れろ。』


思った以上に気分が悪くやたら低い声が出た。