『想い方』

[[沙織さん]]



『あ…』



沙織さんだった。


出るのに躊躇したけど出ないのも失礼だと思い、電話に出た。




『お疲れ様で~す。どうしました?』



さっきあの光景を見てしまったので、それを悟られないようにテンションを上げて言った。



「お疲れ。元気だね~笑 由香ちゃんから電話来たよ!」



『えぇ!?』



なんで由香が沙織さんに?



『由香、沙織さんの携番知ってました?』



「あ~なんか知り合いに聞いたって言ってた。てっきりアズから聞いたのかと思ってたよ。」



『違いますけど…。由香がなんで沙織さんに?』




聞いた瞬間

嫌な感じがした。

嫌な想像が頭をよぎった。

違いますように

って祈った。



「え!?由香ちゃんから聞いてないの?」



『はい。何も。』






「……。「金ほしくて援交したいので、要らないオヤジを紹介してほしい」って言われたんだよ…。」




嫌な想像が的中してしまった。




『え!?それで…!?』



「さっき紹介してやったよ?アズ本当に知らなかったの??」



『知らなかったです!!すみません。後でかけ直します!』