「おいコラ、優」


『んー?』



暢気に横で束ねた髪をぴょこぴょこ揺らすと


反対側からははぁ。とため息を漏らす声。



「なんで、毎日くるんだよ」


え、


『来ちゃだめ、なの?』


「いや、駄目じゃないけど…」


『ならいいじゃん。』


「いや、でも………まぁいいか。」


あの冬が過ぎ、季節は夏。


…春については求めていない。


別に、春は好きじゃないからね。