東村に…告白?まさか…ね。だけど、ウェーブの女のコの顔は真っ赤で、嘘には見えなかった。
「雅、元々気にしてたもんねっ」
「告っちゃいなよ♪」
2人の友人に背中を押され、うんと頷く『雅』というウェーブの女のコ。
もし東村に告白したら、東村はどうするの?
付き合うの?
一緒に帰るの?
─────…キス、するの?
嫌だ…嫌だよ。あたしは嫌だよ。
あたしにキスなんかしたくせに、もしかしたら他の女のコと付き合ってキスするなんて…嫌だよ、許せないよ。
あたしだって…東村が好きなんだから。
──────…『衣李はまだ、一歩踏み出してないよ』
みちるの言葉を胸に飾り、あたしは木の影から姿を現した。


