…!? アイツって……まさか…。 「あんたの思ってる通り。出所したらしいわ」 「……」 様々な感情が思い起こされ、強く拳を握り締めた。 「…大丈夫?」 「ああ……。…いや」 返事をしかけて、思い出す。 待て……待て。 俺は今……一人じゃ、ねぇ。 「おいっ…いつだ? 出たのいつだ!」 「え…き、昨日だけど…どうしたの?」 昨日…。 まだなにも調べはついてないか。 じゃあ……。 俺のすることは一つだ。 「…分かった。サンキュー」 独り言のように呟いて、握った両手をじっと見つめた。