由香里の運転する車内で、中野はまるで疲れを座席に浸透させるように、もたれ掛かっていた。 由香里が済まなそうに言う。 「中野さん、ごめんなさいね。平日に父が誘ってしまって。」 「いえ、楽しいし嬉しいです。」 「きっと、父は嬉しくて仕方がないんですよ。」 そんな由香里の言葉を聞いて、中野は嬉しくなった。少し酒も入っているので、酷く気分が良かった。 間もなく中野の自宅に到着した。 中野は由香里に何度も礼を言って、竹永にも礼の言葉を託けた。