今日も地球の上では☆1

「はーい、今、開けまーす」

彗ちゃんがそう返事をして席を立とうとした。



「あっ、大丈夫! ここは俺の家だから、俺が出るから」

彗ちゃんを制して、俺は慌てて玄関へ向かった。



ガチャッ

あっ、やっぱりミューだ。

あれっ?

ミューは何故か泣きそうな顔をして、玄関先で固まっていた。



「お疲れ様、ミュー。わざわざ取りに来なくても、何処か中間地点で待ち合わせでも良かったのに……あっ、今、携帯持って来るから」

そう言って俺が中に戻ろうとした時。



「……ごめんなさい……」



えっ?

小さな呟きが聞こえた。



「ミュー?」

俯いているミューの顔を覗き込むと、ポロポロと泣いていた。



えっ、何? どうして?



「ミュー? 何があった? ここまで来るのに、何かあったのか?」

思わず心配でそう訊くと、ミューは首を左右に振った。



「あの……そうだよね……久し振りのお休みだもんね……『彼女さん』と一緒に過ごしたり、しちゃうよね、うん」



ん? 『彼女さん』?



「ごめんね、邪魔するつもりじゃなかったの」



んーと……ミュー、何を誤解しているんだ?