ああ、やっぱり俺、ミューの事が好きだなぁ。

腕の中に温もりを感じながら、改めてそう思う。

昨日よりも今日、今日よりも明日……日に日にその気持ちが育っている気がする。



「ミュー、好きだ」



思わず心の中の呟きが声になってしまい、ハッとした。

ヤバイ、この状況で告るなんて、ムードもへったくれもありゃしない!



「えっ? 流くん、今、なんて……」

ずっと黙っていたミューが、俺の腕の中から離れて顔を上げて、そう言った。



うわぁ、ここで反応しないでくれぇ!

どうせなら、ちゃんと告白したいんだよっ!



「いや、なんでもない、ほら早く降りよう。日が暮れたら降りるのが大変になるから」

俺は慌てて帰る準備を始めた。



少しの間、ミューの視線を感じていたけど、その後、ミューも何も追及せずに帰る準備を始めてくれて、ホッとした。



無意識に口から出るなんて……これは早く告らないと、またポロッと言ってしまいそうだなぁ。

俺は自分の中で膨らむ感情を、もうこれ以上、抑えられないような気がしていた。