あたしはただ黙って海哉くんを見上げる。 「なに?」 「え、なんでもないです」 海哉くんからすぐに視線をそらす。 「別に見ててもいいんだけど」 冷たい言葉。 そっけなくて感情がこもってないような感じがする。 でも、なんだろう? 優しい感じがするのはなんで? 気づいたら近くにいた海哉くん。 気づいたら顔が近くにあって 気づいたら 「キスしちゃった」