「あんなところに立ってたら
熱中症になるだろ…?

……って母さんたちいないのか…」


なんて言いながら光太が先に家に上がる。



でもあたしには
そんな些細なこと視界に入っていなかった。



いつの間にあたし

家に着いたのかな?


光太に引っ張ってもらってたから
帰り道のことを全く覚えていない。



あれ?

ってゆうか

なんであたし…


光太に引っ張られてたんだろ?


ああ、そうか

きっと光太は


あたしが傷ついてるってわかって
気をつかってくれたんだ。



そんなんことを考えたとき
思わず、悠雅のことまで考えてしまった。


そのせいでなのか


なんなのか全くわからないけど…






「あ、れ………?」



勝手にあたしの瞳から

大粒の涙がぼろぼろと溢れだした。