あぁ。あたしは隼人のこと、



“イトコのお兄ちゃん”じゃなくて、



“教師”でも無くて、



緒方隼人っていう人間が、ただただ好きなだけなのに―――――。



どうして想いを寄せるだけで、こんなに痛い思いをしなくちゃいけないんだろう。




そう思うと涙が溢れそうになった。


愛生は涙を堪えて、


「やっぱり、最初の水色のやつが先生に似合うと思います。」


と笑顔で言った。