家の中よりも空気が冷たかった。

セーターを着ているとは言え、やっぱりコートがなければ無理みたいだ。

でも、今はそんなことはどうでもよかった。

「航ー!」

航を探さなければいけない。

彼は昨日の通り、本当に未来へ帰ってしまったのかも知れない。

そのことはわかっているけど、あたしは彼を探した。

航はどこにいるの?

本当に未来へ帰っちゃったの?

あたしを置いて、未来へ?

「――そんなの…」

ない、と言いたい。

何より、信じたくない。