「辻本…ここは多才能力者の研究施設なのか」





「ええ、でも数十年前に研究所は閉鎖したと聞いているわ」





「数十年前か…そこで倒れている男の本当の歳はかなりの歳だろうな」





「ええ、彼らが昔言ってたわ。
もう五十年以上生きているって…」






「五十年か…能力で歳を取らなかったんだな」









「そうよ」







「辻本…アウルが言っていたんだが…『第六の系統』の研究って知っているか」







「…知っているわ」






「それじゃあ、神山がなんであんな力があるのかも知っていたんだな」








「いいえ…数年前、彼らから聞かされて調査したけどそんな研究はされてないわ」









「でも、アウルは『W』で研究されていたって…」










「調べたけど、何も出なかった。
それだけよ」









「前総長はどうなんだ」







「聞いたけど知らないとしか言ってないわ」








「そうか…」
















俺は気になった。











もしかしたら『Xファイル』と関係がありそうだ。







そんな気がして仕方がない。














「山本はこれからどうするの」












「俺は一度、『ヘブン』へ戻る」