俺は彼らの隠れ家まで連れて来られた。


日当たりの悪く、窓もない。


商店街のような活気さもない場所だ。









この二人の行動を観察した。





下手をすれば、ここで命を落とすことになるかも知らない。









「着いたぞ」






俺は移動させられ、目的地に着くと縄で手足を縛られた。






「ここはどこだぃ」






俺は質問をした。まずは情報を入手することが重要だ。







「…俺たちのアジトだ」





「アジトねー」








俺は周囲を確認しながら言った。







この集団のアジトとは思えない程の光景だったからだ。








「あなた、名前は」







NO.6が話しかけてきた。







「俺はユキだ」







「そう、ユキね…」










NO.6は俺の頭に手を置き、目を閉じた。






俺はただ、彼女の顔を見ていた。








「…本名は…山本…タクヤね」









俺は驚き、頭を揺らした。







強く、何度も振ったので彼女は手を離した。








「もうー、アクセス中に動かないでよ…」









俺の予想は当たった。









こいつ…俺の情報を『検索』しやがった。








「山本タクヤか…」








「…」










俺は二人の男女を見つめた。