「ボス。丁度偵察していたら総長の知り合いがいたので連れてきました」





「山本」






「…よぅ」






「あんた、なんでこの国にいるの」





「俺の次の目的地もこの国だったんだ」






「それならそうと言ってくれればいいじゃない」






「…ああ。それよりもその男は誰だ」






俺は民家の中心で縛られている男に話を振った。





「この男は…ちょっとした犯罪者よ」





「そうかぃ。辻本はこの男を捕まえにこの国に来たのか」






「…」





「そうか…。わかった。それならそれでいい。俺もこの国に用事があるんだ。悪いがここでお別れだ」










俺は背を向け、民家を出ようとした。








別に長居してもよかった。









ただ、レイがいるんじゃ、話は別だ…










そのとき、大きな音がした。後ろから砂煙が襲った。









なんだ…










俺は民家の中を見た。









そこには二人の男女がいた。












「よう、NO.5。助けに来たぞ」








俺は何が起きているのかわからなかった。












「来たわね。NO.8」










状況が整理できないまま、俺は事件に巻き込まれた。