伊藤の教えてもらった質問と答えが一致していた。






本当に『辻本アカネ』なのか。









「いいかげんにしなさいよ」


「一応、あんたのことを『辻本アカネ』とさせてもらう」


「何よ、その一応って」


「俺は人の言うことを信じないようにしてるんだ。
限られた情報しか信じない」


「まあ、いいわよ。せっかく山本に会いに来たのに…」


「それには礼を言う。ありがとう」


「そう。それならシャワーの浴びれるところに連れて行きなさい」









俺は美人を隠れ家の宿舎に案内した。





美人だからって油断はしない。






美人は警戒もなくシャワーを浴びに行った。






俺は美人の持っていた鞄の中身をあさった。









一つ、手帳の中から一枚の写真が出てきた。









これは…『Cの集合写真』










これを持っているのは世界でも五人だけだ。









俺に伊藤・神山・辻本・白崎の五人しか持っていないものだ。








それなら、この美人は本当に『辻本アカネ』か。
















辻本がシャワーから出てきた。









鞄の中身を見られて動揺したのか、少し怒っていた。








「すまない、悪気はないんだ。辻本」









辻本は俺に近づき、顔をビンタした。












「最低」