「あのさぁ…… もう一つ聞いていい?」 『何?』 千華はまだ笑っていた。 ((その夢っていつから諦めた?)) …やっぱり言えない。 …聞く勇気が無い。 「…やっぱり、いい。」 『どうしたの? 聞きたいことがあるなら 最後まで言いなよ。』 「いいよ。 大したことじゃないし。 気にしないで。 …それよりさぁ、この間の新曲なんだけど。」 千華は一瞬だけ不思議そうにしたが、 新しい話題にキラキラした目で話し出した。