「ジン、ついてる。」


「ん〜?」





私は、指先でジンの口元についたソースを拭ってやると、その指先を舐めた。



……うん、自分で作ったものだけど美味いわ。






なんて、思っていると、
そんな私を見つめていたジンは言った。




「ツバサちゃんってさ、分かっててやってる?」


「へ?」


「…無意識だとしたら、すげぇ心配。」


「何が?」



さっぱり分からない私の様子を見て、ジンは目を細めて微笑んだ。


「ツバサちゃんが時々見せる男心をそそる仕草について。」


「ッ!?なにそれ!?バッカじゃないの!?」





アホペット!エロペット!何言ってんだ!?


……そそるって……どんな仕草だよ!!?






私は椅子から立ち上がり、キッチンへ向かう。


…また顔が赤くなっている気がしたから。









その背中にジンは言った。




「……もう、知らない男を拾っちゃダメだよ。」


「え?」