「お客さん慌てた様子で帰っちゃったけど、いいの?」



「げっ、まずい」


スージー以下全員が接客カウンターに駆け出た。



「しまった!」


スージーが叫んだ。



「僕、顔覚えてるけど何かあの人たち忘れ物したの?追いかけようか?」



ほどなくどやどやと刑事が5人もやって来た。



そのうちの二人が、いきなりふぁんたの腕をねじ上げた。



「ちょっと、この子は違います!」


スージーが怒鳴って、刑事の腕を振りほどかせた。



「じゃあ、容疑者はどこだ!!」


刑事が偉そうに怒鳴った。



「逃げちゃいました」


樋口さんがバツ悪そうに言った。