「タキちゃん、ギュってして」 ボヤボヤと空を見上げていると声が聞こえた 甘えた卓哉の声 「え」 子犬のような瞳で私を見つめて 卓哉しか見えなくなることを知って卓哉は言う 「ねぇ、ギュってしてよ」 寂しがりやな卓哉 寂しいとき、安心したいとき 卓哉はいつも人のぬくもりを求めた