「チッ。鈴。」 龍は私の上からどいた。 なので、起き上がって座ろうと 上半身だけ起き上がった私の肩を龍はグイッと引き寄せて 「鈴。俺はお前を――…。」 その言葉を聞いた私は固まった。 ――…俺はお前を惚れさせる。覚悟しておけ…。 ただ、身体が熱くて、 心臓の音がうるさかった。 「………誰や?」 暁人の声で我にかえる。 暁人と双子と尚哉は 私を見て呆然としている。 誰や、って……私の顔忘れたのか。 …って、こいつらに顔見せたことなかったよ。