まあ、今の私は
お母さんに貰った(?)カツラと眼鏡をつけてるから、不良校と名高いこの学校では浮いている。
…陰口も当たり前、なんだろうな。
もう一度言うけど、分かってるけどムカつく。
でも、ピアスはつけてる。
猫をモチーフにしたピアスが私の耳でこっそり自己主張して輝いている。
〔魔女〕からの最後のプレゼントだったから。
『私達…いつまでも友達だもんね。』
そう呟いて、ピアスにそっと触れた。
これだけは
着けていようと決めた。
『さて、行こう。』
いつの間にか止めてしまっていた足を再び動かして
私は体育館に向かった。