黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】





全員が地面に伏したのを見下ろして、


『二度とあの子を侮辱しないで』


冷たく言った。


私は耳にあるピアスに触れる。



……別に言われなくても、龍たちと友達になんかならないし。


あの子との約束は守る。
絶対に。


ピアスから手を離し、ハァッとため息を吐く。


すると
倒れ伏していた奴等の内の一人がガバッと立ち上がり


「九条さん!!」

『えっ』


私の両手をガシッと掴んだ。

え、ちょ、
あれ、あんた猫好き不良じゃん。
なんで回復早いの。


っていうか
なんで敬称なの。


予想外の出来事に目を白黒させていると
猫好き不良はキラキラした目で言った。


「惚れました!」

『………』



……。

マゾが居る…っ!!