――バキッ!

「ぐっ…あ!」


また1人、殴る。
あー、手ぇ痛い。


『お前等に、俺の何が分かるの?あの子の何を知ってるの?』


―――ねぇ、魔法の言葉。教えてあげる!
―――魔法の言葉?



『俺の、…私の友達は………優しい子だった!お前らよりよっぽど賢くて出来た子だった…!』


何も知らないくせに
あの子を侮辱しないで。

あの日から
私の友達はあの子一人なんだよ。

他に友達なんていらないの。

あの子だけでいい。



私に、魔法を教えてくれたあの子だけで。