尚人に
白猫と三毛猫を渡し

黒猫も渡そうとしたが


「ミー、ミー」

『………。』


黒猫は
私の手に一生懸命頑張って、しがみついて離れようとしない。

え、何ぞ。


「ミーミー、ミー。」

『……はぁ。』


小さい身体で頑張ってしがみついている黒猫を見て


『この子は俺が飼う。』

尚人にそう言った。


「………そっか…。」

『うん。』



なんかこれだけ必死にしがみつかれたら愛着湧くよね。

私は再び黒猫を肩にのせる。

子猫だから肩にのせやすい。

軽いし。
でもたまに爪が肩に食い込むのが玉に瑕。