「一概に“不幸の猫”とも言えねぇんじゃねーの。」



俺はレイを持ち上げながら言う。



「blackのbをとって、“lack cat”……幸運の猫とかいう奴も増えてるみたいだしな。」


『幸運の猫……ね。』





鈴は日が当たるところへ行って、ゴロンと寝転がる。


……本当に猫みたいな奴だな。


俺は持ち上げているレイと一緒に、鈴のとなりで寝転がる。




「ところで、鈴。」


『んー?』


「俺が近づくと、レイが尻尾をピーンと立てるんだが……威嚇されてんのか?」



俺はレイを見る。


普通、懐かれていたら尻尾を振るよな?