黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】





キャンディーをモゴモゴと口の中で動かしていると
金髪が頭をなでてきた。



「お前、気に入った。猫みてぇ」


と、金髪は言い


『は?俺?』


その言葉を聞いた私は唖然。

え、気に入ったとか言われても。
どうもありがとうございましたとても迷惑です、としか言えない。



「俺の名前は神谷 龍騎(カミヤ リュウキ)。覚えとけチビ猫。」


チビじゃないし。

いや、小さいけど、認めたくない。

平均より少し小さいだけ。



『神谷。俺、チビ違う。』


「龍騎だ。」


そう言って、神谷は私の頭を少し乱暴に撫でた。


『へ?』


「名前で呼べ。」



命令ですか?

命令されると逆らいたくなる…けど


『かみ……ごめん間違えた、りゅー。』


いやね、本当は神谷って呼ぼうとしたんだよ?

でも、睨まれたから龍、って呼んだの。


チキンですみません。

でも、なんかすごく
有無を言わせない眼力だったから仕方なかったよ。