私はある不安を持った。



『あの写真……売られないよね。』


先ほど、大量に写真を撮られた。

なんで私なんかの写真を撮りたがるか知らないが、
あれだけ欲しがってる人がいるなら売れそうだ。

それを想像したら怖い。



「鈴の写真が売ってたら俺は買う。」


『その商売を止めてはくれないんだね。』



キッパリ買うと言われた。

とてつもなく、やめてほしい。




「買ったら、持ち歩こうかなぁ。」


『やめて、マジやめて。』


「冗談だ。」


ククッ、と笑いをかみ殺しながら言う龍。



冗談に聞こえなかったから怖い。