「あ、あの!写真、一緒に写ってもらえません!?」
「一枚でいいんで!」
『え、あ……写真?』
「チッ。めんどくせぇ。」
女の子二人が興奮したようすでデジカメを近づけてきたので圧倒された私。
龍は苛ついてる。
とりあえず、一緒に写真に写ってあげたら喜ばれた。
その女の子たちとは別れたが、その後が大変だった。
「握手してください!」
とか、
「一緒にお店回りません?」
とか、私たちはアイドルかよ。と思った。
――
―――
――――…
『ねぇ、龍。』
「なんだ。」
『後ろの女の子たちって……なに?』
「………。」
私と龍が歩く後ろには、女の子たちの大群。
振り向くのは怖くてできません。



