黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】





『お待たせー。』


着替え終わって更衣室から出ると、他の五人はもう準備が終わっていた。


うん、みんな格好いい。

あれ?私、場違いじゃない?





「おっ!みんな準備出来たな。10分後に開店するから、ガンバレよ!」


ひとりのクラスメートが言った。



10分後って……もう時間ないじゃん。

と思ったが、することが無いので、雑用を手伝っていると開店の時間になった。





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「えー。鈴くん、もう行っちゃうのー?」


女の子が甘い声を出して、私の腕にひっつくが、やんわりとその腕を離した。



『うん…。ゴメンね?もっと一緒に居たいけど、時間になっちゃったから。』



そう言って、その席を外した。




「おい九条ー!次の指名きてるぞー!」


『え?また?』



私たちのクラスは、案外盛況だ。


教室の前には長蛇の列ができている。