黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】




後ろを見ると


金髪、灰色の瞳が印象的な人。



――――綺麗



素直にそう思った。


色もさることながら、顔も凄く整っていた。

一つの芸術作品みたいでボーッと見つめていると



「うわ…。細っ。チビ。」


私の肩を掴んだまま、男は言った。


『は?』


ピシッと、米神に血管が浮かぶ。

前言撤回。


コイツ、最低最悪。


チビとか、人が気にしてることを…!!


私は肩に置かれた手を振り払い、怒りに任せて言葉を発した。



『チビと思うなら身長分けてください。あなた180はあるから4分の1くらい分けても大丈夫でしょ。』


「大丈夫じゃねーよ。どんだけデカくなりたいんだてめぇ。」



欲を言うなら、あなたを見下ろせるくらいに高くなりたいです。


…せめて160は欲しい。