黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】






しばらくして
フッと意識が浮上する。


『!!!!!』



人の気配を認識した瞬間、ガバッと飛び起きた。



気配は………5つ、かな。

階段昇ってきてる。


「「あっれー?ドア、壊れてるよぉ?」」


少し高い、少年みたいな声が重なって聞こえた。



………。

ごめんなさい。
それ壊したの私です。


心の中で謝罪した。

すると違う声が。



「ほんまやなぁ。誰やろか?」


さっきより少し低い、関西弁?なのかな。


だからごめんねって。




「チッ!誰だ。」


不機嫌そうな声。


だから私です。

なんか罪悪感通り越して怒りが生じてきたかも。

舌打ちされたから。


すると、漸くあちらは私に気づいたようで


「「あー!誰か居るぅ!」」


と、声を上げた。


うん、そうだね。最初から居たよ。


…私ほぼ屋上のど真ん中に居るけど、

気付かなかったんだ…。

地味にショック。

というか、あれ?四人?

と思って人数を見て確認すると、やはり五人いた。


「………」

『………』


どうやら無反応のひとが一人いたようです。