黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】






気づいたら、俺は[黒猫]と名乗る人に助けられていた。




「なんで、助けた。」



女の子、なのに。

男の俺なんて、ほっとけば良かったのに。






『殴られてたから。』


「………は?」



そんだけかよ。






『なんかムシャクシャしてるんでしょ。喧嘩も良いけど程ほどに。』


「ムシャクシャしてる理由……聞かねーのかよ。」



『聞かないよ。
聞いても、なにも出来ないから。
ーー…じゃあ、また会えたら。
あ、それと……綺麗ね。その金髪と瞳。私、好きよ。』





そう言って、彼女は去った。



冷たい、とも思える言動。

けど、人の心にたやすく踏み込まない。
そんな優しさがあった。






両親の離婚の原因、俺なんだ。


気味悪がられていたんだ。

この髪と瞳。





恨めしくてしかたなかった。この髪と瞳。

本当は大好きなはずだったのに。




けど彼女は
好きだと言ってくれた。

その言葉で自分を取り戻した。




そう。
良いんだよこの髪と瞳で。

俺自身なんだから。