黒猫 - 迷子の不良黒猫ちゃん - 【完】






ーーー死なないで…。



そう、願ったのに
現実というものは残酷で。





すぐに医師を呼んだが




「これ以上は、どうにもできない。………今日が限界でしょう…。」


と、言われた。





逝ってしまう。
麗が。



私にできることは……





「鈴……。」


弱々しい声で私を呼ぶ麗。


『麗、私、この街を出ていく。』


「な、んで……。」


『ここには、知り合いが沢山いて、甘えてしまう。友達を作ってしまいそうになる。
そうしたら、麗との約束、守れないから。』




私にできることは、
麗との約束を守ること。





ーーー…麗以外の友達なんか作らない。





そして、その夜。


麗は息を引き取った。





暗い、新月の夜だった。



私は街から出て、引っ越した。





********





『だから、この街に来たの。もう、二年も前の話。』



「………。でも、俺は諦めねぇぞ。
だいたい、友達と彼氏は違うだろうが。
だから俺の女になれって。」


『お前はこの話を聞いてもまだ言うか。』




話した意味ないじゃん。