ーーー死なないで…。
そう、願ったのに
現実というものは残酷で。
すぐに医師を呼んだが
「これ以上は、どうにもできない。………今日が限界でしょう…。」
と、言われた。
逝ってしまう。
麗が。
私にできることは……
「鈴……。」
弱々しい声で私を呼ぶ麗。
『麗、私、この街を出ていく。』
「な、んで……。」
『ここには、知り合いが沢山いて、甘えてしまう。友達を作ってしまいそうになる。
そうしたら、麗との約束、守れないから。』
私にできることは、
麗との約束を守ること。
ーーー…麗以外の友達なんか作らない。
そして、その夜。
麗は息を引き取った。
暗い、新月の夜だった。
私は街から出て、引っ越した。
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『だから、この街に来たの。もう、二年も前の話。』
「………。でも、俺は諦めねぇぞ。
だいたい、友達と彼氏は違うだろうが。
だから俺の女になれって。」
『お前はこの話を聞いてもまだ言うか。』
話した意味ないじゃん。



