「私…私、フルートが吹きたい。」 私は笑顔で言った。 「前みたいに吹けなくても、吹きたいの。」 そう、これが答え。 「だから、諦めないで頑張るよ。仁、有難うね。」 私はそう言って空を見上げた。 「カーット!!」 と、監督さんの声が聞こえた。 カメラはまだまわっている。 そして私は向きを変え、先生と朔斗の方を見て言った。