その日、どうやって家に帰ったかは覚えてないけど、気が付いたら自分の部屋にいた。 何だか眩しい… 朝だ… 私は寝たまま手を見た。 そして、指を動かそうとした瞬間、息をするのさえ忘れた。 「…っ、うご…かな…ぃ…」 そう、指を動かそうとしても、指が動かない。 私は確信してしまった。 自分のことは自分が一番よく分かってる。 ストレスなんかじゃない… 「腱鞘炎…だ…」 流れた涙さえ、冷たい気がした。